こんにちは、youheiです。
萩原健一が出演した「傷だらけの天使」が今もなお根強い人気を誇っています。
放送開始から45年目の2019年10月5日は第一回放送日の1974年10月5日と同じ土曜日だったことを知りました。
2024年の10月5日はちょうど放送開始50年という節目の年も同じ土曜日でした。
もちろんリアルタイムで観たことはありません。
過去に懐かしの映像を集めた特番で最終回のシーンが紹介されたのを観て知りました。
あの時にこのドラマを観てみたいという気持ちになりました。
1993年に放送されたテレビジェネレーションという番組ではドラマの舞台となった代々木にあるペントハウスに取材にも行ってます。
ところが現在のようにケーブルテレビやインターネットなどがある時代ではなかったし、再放送もありませんでした。
なので、せめて音だけでも雰囲気を味わおうということでサントラCDを買ったのです。
(サントラCDには本編では未使用だった楽曲がいくつかあります)
松田優作も意識していた名作ドラマ
木暮修:萩原健一
乾亨(いぬい あきら):水谷豊
綾部貴子:岸田今日子
辰巳五郎:岸田森
浅川京子:ホーン・ユキ
海津警部:西村晃
松下刑事:船戸順
松田優作が出演した「探偵物語」も「傷だらけの天使」を意識して制作されたという逸話もあります。
松田優作は萩原健一をライバル視していたのです。
余談ですが、「ダウンタウンのごっつええ感じ」の中で傷だらけの天使のオープニングをパロディネタとしてやったこともありました。
ドラマの中で岸田今日子演じる綾部貴子は足が悪くて杖をついて歩いていますが、プロデューサーとの話し合いの中で岸田今日子の要望だったのです。
具体的には、衣装は黒ずくめで登場したシーンではBGMが流れていること、足が悪く杖をついていること、ペットにジョロウグモを飼っていることです。
さすがにジョロウグモを飼うことは却下されたものの、それ以外の点は受け入れられたといいます。
オープニング映像について
萩原健一の話を総合すると、ぶっつけ本番で撮られたといいます。
とにかく時間がなかったので具体的なプランもなく即興的にこなしたのです。
牛乳やクラッカー・トマト・コンビーフ・ソーセージといった食べ物はスーパーではなく、乾物屋で買い揃えたと話していました。
あわてて買い揃えた結果こういう食べ物が集まったということでしょうか。
食べている途中でオサムが新聞紙を前掛けにするのは、道路工事の作業員がやっていたのを真似したといいます。
実はラストで画面に向かって牛乳を吹き出すという流れになっていたのですが、スポンサーからクレームがついてカットされたという逸話が残っています。
この幻のオープニングに関しては故恩地日出夫監督が証言していました。
ところがWikipediaで調べると、スポンサー(森永乳業)からクレームがきたというのは間違いであると判明しました。
というのは番組スポンサーに森永乳業は名を連ねていなかったのです。
フェイスブックで見つけた幻のオープニング映像(編集版)を紹介しておきます。
綾部貴子がいつも聴いていたレコードは?
綾部貴子が事務所内でいつも聴いていたレコードについては諸説ありました。
サントラCDの解説にはマレーネ・ディートリヒではないかという記述がありました。
ところがLDBOXの解説にはマヅルカと書かれていてナゾが解明しました。
1935年オーストリア映画「マヅルカ」の中で主演のポーラ・ネグリが劇中で歌ったというのです。
このレコードは岸田今日子の私物でもありました。
こちらが劇中で使用されたマヅルカです。(0:21〜)
Pola-Negri:MAZURKA,Odeon1935
修と亨がいたペントハウスはどこに?実は天気の子に登場していた!
ドラマを観たことがある人なら誰もが感じたことかと思います。
東京都渋谷区JR代々木駅のJR西口改札を出て右側にあります。
〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-35-1
すでに取り壊しになっていたのかと思ったのですが、健在でした。
→2019年8月1日から取り壊しが開始されました。
余談ながら、2019年7月19日に全国の劇場で公開されたアニメ映画「天気の子」(新海誠監督作品)の中で、この代々木会館が登場したのです。
映画を観て、なんか見たことがある建物だなとは感じていたのですが…
しかも修と亨がいた屋上にはペントハウスでなく鳥居があり、物語のキーポイントでもありました。(天気の子を観てない人には分からない)
この代々木会館を見て傷だらけの天使を連想する人は、そう多くないかも分かりません。(ごく少数でしょ)
それにしても解体工事が始まる直前に劇場公開されたことを考えると、スタッフに傷だらけの天使ファンがいたのかも?という可能性がありそうです。(もちろん、ただの偶然ということもありうる)
全26話で最終回がもっとも印象的
冒頭にも書いたように、最終回の一部分を観て傷だらけの天使を観たいという気持ちになったので強烈なインパクトがありました。
カゼで死んだアキラをドラム缶の中に入れてリヤカーで夢の島へ連れて行くくだりは有名です。
今の時代なら完全にアウトな演出ですな。
エンディングで使われたBGMに「一人」という曲がかかりますが、オリジナルはデイブ平尾。
(最終回のほか、第25話でも使用。1972年10月5日発表で、偶然にもリリース日とドラマ放送開始日と同じ日。)
LDボックスに音声特典として収録されています。
ちなみにサントラCDには井上堯之による「一人」別バージョンが収録されています。
ほか、柳ジョージによるカヴァー版もありYouTubeで聴けました。
詳細は不明ですが、一説によるとアル・クーパーの「I Stand Alone」(1969年発表)のオマージュとも言われています。
まとめ
筆者も含めて放送当時をリアルタイムで過ごした人以外にはピンとこない部分もあるかもしれません。
現代の若い人にも昔こういうドラマがあったということで観てもらいたいと思いますね。
平成という時代も終わり、昭和がますます遠くなっていきますが昭和の遺産として今後も残していくべき作品だと感じました。
傷だらけの天使 PERFECT FILE vap
ショーケン
※追記(2019.3.28)
今日、フェイスブックのタイムラグを何気に見ていたら「萩原健一さん死去」という投稿が。
先週、内田裕也が亡くなったばかりだというのに、すごい衝撃を受けました。
あまりの出来事に、いまだ信じられない状態です。
多くの映画・ドラマそして音楽を楽しませてもらいました。
あえてお悔やみの言葉は言いません。
それはショーケンはこれからも心の中に居続けるからです。
ありがとうございました。