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銀英伝の本伝を1〜110話まで観た感想・第三期

銀河英雄伝説

こんにちは、youheiです。

銀河英雄伝説本伝の第三期の感想について書いていきます。

第三期では新しい歴史が幕を開け、さらなる展開を繰り広げていきます。

特にシリーズ終盤においては全シリーズ中もっとも衝撃的な事件が発生します。

第3期・第55話〜第86話

55.儀式から再び幕は上がり…

新帝国暦1年、ラインハルトは皇帝に即位し、ラインハルト1世となる。
帝国軍の軍服デザインが一新される。
ヤンとフレデリカが結婚する。
キャゼルヌがヤンのタキシード姿を見てまた辛辣なひと言。
「こうしてみると、お前さんまだ軍服のほうが似合ってたんだな。」
コーネフらの新しい船がキャゼルヌを通じて手配された。ヤンの提案でべリョースカ号改めアンドゥーチネス号(親不孝号)と命名された。
工部尚書にシルヴァーベルヒが任命される。
フェザーンへの遷都を実現させるべく、帝国首都建設長官も兼務させる。
ユリアン一行は地球へ向かう途中、ダヤン・ハーンに立ち寄り、メルカッツらと再会する。
レンネンカンプがハイネセンに到着し、高等弁務官に就任する。
レベロが自由惑星同盟政府最後の最高評議会議長に就任する。
ポプランもユリアンらとともに地球へ行くことにする。
ポプランからカーテローゼ・フォン・クロイツェル伍長を紹介されたユリアンは、カリンに一目惚れする。
カリンはシェーンコップの娘だが、当初ユリアンに対して好意を抱いているようではなかった。

56.地球へ

ユリアンとポプランは地球に到着するまで船内で地球に対する知識を身につけるべくビデオを見る。

57.キュンメル事件

キュンメルがラインハルトを自邸に招く。

新帝国閣僚(尚書は大臣に相当)
国務尚書:マリーンドルフ
軍務尚書:オーベルシュタイン
財務尚書:リヒター
内務尚書:オスマイヤー
司法尚書:ブルックドルフ
学芸尚書:ゼーフェルト
宮内尚書:ベルンハイム
民生尚書:ブラッケ
工部尚書:シルヴァーベルヒ
内閣書記官長:マインホフ

帝国宰相は設置せず、皇帝ラインハルトが最高行政官を兼ねる。
キュンメルはラインハルト一行を中庭に招き、昼食をふるまうが、地下にゼッフル粒子が充満していることを打ち明ける。
トリューニヒトがケスラーにキュンメルがラインハルト暗殺を企んでいると密告する。
一方で地球教支部襲撃を実行し、支部長のゴドウィン大司教の拘禁に成功する。(のちに憲兵隊による取調の最中に殉教を遂げる)
憲兵隊がキュンメル邸に急行、ラインハルトは無事助かるが、キュンメルは死亡する。
ところがキュンメル邸にいた地球教徒がラインハルト暗殺をしようと襲いかかってきたが、あえなく退治される。
地球教本部制圧のためにワーレン艦隊を派遣する。

キュンメルはやってはいけないことをしてしまったのは確かです。
しかしあまり責めることも出来ないという気持ちもあります。
病気でなければもっと違った人生になっていただろうし、気の毒に感じました。

58.訪問者

ユリアンらは巡礼者を装って地球教本部への潜入に成功。
(潜入メンバーはユリアン、ポプラン、マシュンゴ、ボリス、オットテール。マリネスクらは留守役)
ロイエンタール(統帥本部総長に就任)はトリューニヒトを「宿り木」と評する。
ミッターマイヤー(宇宙艦隊司令長官に就任)宅を訪ねたバイエルラインがメルカッツ生存の噂があると報告する。
エルフリーデ・フォン・コールラウシュ(リヒテンラーデのめい)とロイエンタールが関係を持つ。
ミュラーの新しい旗艦パーチバルが完成、帝国三元帥に次ぐ上級大将首席に抜擢される。
地球教本部がヒマラヤ山脈のふもとにあることが判明。

59.過去と現在と未来と

ラインハルトは帝国の歴史に触れる。
ユリアンらが地球にいる一方で、帝国軍の監視下のもとで新生活を始めたヤン夫妻。
ヤンは同盟政府から年金額の減額の知らせにぼやく。
キャゼルヌ夫人はキャゼルヌ以上の強者であることが明らかになる。
ヤンはシャルロットに自分はおじちゃまと呼ばれ、フレデリカにお姉ちゃまと呼ばれたことに不満を感じる。
キャゼルヌ宅にやってきたヤンにキャゼルヌが「おい!招かれざる客よ!」といつものぼやき。
さらに「しかし、ユリアンのやつ早いところ帰ってこないと、我が家に帰りついたところで発見するのは若夫妻の栄養失調死体ということになりかねんぞ」なんともどぎついジョークを飛ばす。

60.魔術師捕らわる

バーラトの和約に従って、同盟軍が所有していた艦艇を破壊する寸前に同じ同盟軍艦隊が破壊予定の艦艇を接収していった。
その指示はメルカッツによるものであった。(艦艇500隻を入手できた)
同盟政府残党の陰謀によって艦艇強奪事件の黒幕にヤンがいるという疑惑を密告し、レンネンカンプの知るところとなる。
レンネンカンプは密告を信じたのではなく、信じたかったのである。
同盟政府にヤンを反和平活動防止法違反で逮捕するよう勧告した。
ヤンは検察庁に逮捕され、拘禁される。(フレデリカは、さっそうと軍服に着替えてヤン救出に向かう)
ヤンの身柄を帝国本土に引き渡すよう同盟政府に命令せよ、という指示を受ける。
ヤンは逮捕されたことが法的根拠によるものではなく、風聞によるものだと知り呆れ怒りを覚えたと同時に、身の危険を察知した。

61.歌劇(オペラ)への招待

検察庁に拘置されているヤンの元へレベロが面会に来る。
ローゼンリッター1個連隊がシェーンコップとアッテンボローを救出する。
その救出隊の中にはフレデリカとバグダッシュの姿もあった。(フレデリカが要請したものと思われる)
ローゼンリッターがレベロの拘束に成功。
間一髪のところでフレデリカがヤンを救出。

62.血の流水会階段(カスケード)

ヤンはレンネンカンプを人質にしてハイネセンを離れるという要求をする。
シェーンコップ「俺は150歳まで生きる予定なんだ!あと115年残っている」
ローゼンリッターはレンネンカンプの拘束に成功。(のちに自害を図る)
レベロを解放。(ただし手足口を縛り付けたまま)
ついにキャゼルヌも同盟軍人として辞める決意をし、ヤンと同行する道を選ぶ。
ロックウェルは後方勤務本部長代理から代理を外すことを条件に退職を慰留するが、キャゼルヌに「ふん!」と無視される。
キャゼルヌ一家はヤンたちと合流し宇宙へ飛び立つ。
レベロはビュコックに現役復帰を指示し、ヤン掃討の任に当たらせようと考える。
残念ながら、ヤンとレベロが手を組むことが実現しなかった。

63.聖地

あろうことかワーレン旗艦に帝国軍兵士を装った地球教徒が潜入していた。
油断していたワーレンは地球教徒の襲撃を受け、義手を付けるほどの大ケガを負う。
その頃ユリアンたちは潜入から10日あまり過ごしていたが、大した成果を得られずにいた。
食堂で食事中に突然信者の一人が暴れ出し、ポプランはハッと気づいた。
食事の中にサイオキシン麻薬が混入されていたことである。
水を飲み込もうとしたユリアンに水の中にも混入されている可能性もあると注意した。
ポプランの博識ぶりに意外な印象を持ったユリアン。
医務室へ行くとそこにはポプランとマシュンゴもいた。
ボリスが資料室を発見、オットテールが先に中へはいったところ教徒に刺され絶命する。
地球教本部は壊滅し総大主教らは殉教を遂げたが、ド・ヴィリエはおもだった部下とともに脱出を図る。

64.休暇は終わりぬ

ユリアンらは命からがら地球教本部から脱出できた。
上級大将以上の会議にラインハルトは軽い発熱を催し欠席していた。
ロイエンタールのラングへの苛烈な叱責が見もの。「黙れ下衆!!」
ラングの恨みがのちにロイエンタールを叛逆者の汚名を着せられるきっかけとなる。
退室していくラングを見ているケスラーの表情に注目。
この回からラインハルトの髪が大幅に伸びている。
シュタインメッツに高等弁務官職を代行させる指示を出す。
ラインハルトはレンネンカンプが失敗することを密かに期待していたのでは、と自問する。
地球を後にするユリアンたちだが、ユリアンは本当に終わったのだろうか?という不安な気持ちを隠せない様子であった。

65.すべての旗に背いて

ヤンらは同盟・帝国にも属さない第三勢力として権力を確立しようと考えている。
心労がたまり、顔色が冴えないレベロ。
ヤンらはイゼルローン要塞を奪取し惑星エル・ファシルを橋頭堡として周辺星域を支配できれば今後どう状況が変化しても対応しやすくなると考えた。
ユリアンらはオーディンに滞在し、市中見物をしていた。
レンネンカンプの遺体が帝国軍に返還された。

66.黄金獅子旗(ゴールデンルーヴェ)の下に

帝国軍は今後の具体的な方針を立てることが出来ず、沈滞している状況にあった。
ビッテンフェルトの言によってこれまで消極的だった自分に気づき、ビッテンフェルトとシュタインメッツ艦隊をもってハイネセンを制圧する勅令を下す。

67.『神々の黄昏(ラグナロック)』ふたたび

ラインハルトは全宇宙に向けて演説を行い、高等弁務官だったレンネンカンプの自決とヤンのハイネセン脱出とそれに伴う同盟政府と弁務官府との策謀など詳細に語った。
ヤンを不当な罪に陥れた同盟政府に対し怒りを禁じ得ず、公正な処分を下す旨を発表した。
ヤンはラインハルトの演説後、イゼルローン要塞を再奪取する考えを明らかにする。
イゼルローン要塞を奪取してエル・ファシルを抑え、回廊への出入口を確保するというアッテンボローの提案を採用する。
ビュコックがついに復職し、スールも随行を願い出るものの却下される。
30歳以下の人間は参加させられないのだと。その代わり、ヤンの元へ向かうよう指示する。
第2次「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦が発動する。

第一陣:ビッテンフェルト(すでに出立済)
第二陣:ミッターマイヤー
ミッターマイヤーの後続艦隊:クナップシュタイン、グリルパルツァー、グローテヴォール、ヴァーゲンザイル、クーリッヒ、マイフォーファー
中段の艦隊:アイゼナッハ
ラインハルト直属艦隊の周囲:ファーレンハイト
総司令官:ラインハルト(ブリュンヒルトに乗艦:首席幕僚ロイエンタール、艦隊運用ベルゲングリューン、高級副官シュトライト次席副官リュッケ親衛隊長キスリング首席秘書官ヒルダ)
最後尾部隊:ミュラー
イゼルローン要塞駐留艦隊:ルッツ
フェザーン残留:オーベルシュタイン

68.エル・ファシルへ

オーディンに滞在していたユリアンらが宿泊していたホテルで物取りに遭い、荷物の中にあった地球教本部で手に入れた記録ディスクが含まれており、途方に暮れていた。(のちにボリスが取り戻した)
エル・ファシルに到着したヤンらはロムスキーら政府高官と対面。
自由惑星同盟正統政府を提案するが、却下され
ヤン・イレギュラーズ改めエル・ファシル革命予備軍に名称変更された。

エル・ファシル革命予備軍首脳
総司令官:ヤン
参謀長:メルカッツ
後方勤務部長:キャゼルヌ

69.イゼルローン再奪取作戦

アッテンボローがエル・ファシルの空港内で美女に見とれていたら、視線の先に見慣れた男の姿が。
それがユリアンとマシュンゴであった。こうしてアッテンボローはユリアンたちと再会を遂げることが出来た。
「いいかポプラン中佐。心得違いをするなよ。俺たちは伊達や酔狂でこういう革命戦争をやっているんだからな!」
ポプランはイレギュラーズだの革命予備軍という名称が気に食わないらしい。
ポプランの提案で
「色男オリビエ・ポプランと引き立て役の男たち」
マシュンゴが絶妙のタイミングで「女性もいますよ」と合いの手を入れるのがおかしい。
「オリビエ・ポプラン・ファンクラブ」
いずれもアッテンボローに却下される。
アッテンボローらはカリンと再会を果たす。
「来いよユリアン。我らがナマケモノの元帥殿はこちらでイヤイヤ執務をしておいでだ。」
ボリスと再会したヤンは反帝国派のフェザーン商人がエル・ファシルの財政をひそかに援助をしてもらえるよう交渉と組織化を頼む。
自由惑星同盟軍宇宙艦隊最後の出撃。
第10次イゼルローン攻防戦が開戦する。

70.蕩児たちの帰宅

宇宙暦800年新帝国暦2年の年明け。
マシュンゴの酒豪ぶりが明らかになる。
ポプランいわく「ゾウに飲ませるようなもんだな」
バグダッシュはイゼルローン要塞に出撃命令と要塞守備の二種類の暗号電文を送りつけた。
その後ルッツ艦隊はなぜ出撃しないのかという内容の電文が送られ司令部に混乱を生じさせる。
その後も帝国から5回目の電文が送られたが、それがラインハルトからの最初の電文だった。
ルッツいわく「ヤン・ウェンリーのカレンダーも残り少ないぞ」
ルッツ艦隊がイゼルローン要塞から出撃。
バグダッシュの作成したパスワード「健康と美容のために食後に一杯の紅茶を」(要塞内の制御システムのパスワード)
要塞内に潜入したユリアン・ポプランを含むローゼンリッターによって制圧された。
「ロシアンティーを一杯。ジャムではなくマーマレードでもなく。はちみつで。」要塞主砲の封印解除パスワードを入力し、トールハンマーが発射される。
要塞副司令官は奪取を許してしまった責任を取るため司令部で自決。

71.マル・アデッタ星域の会戦(前編)

マル・アデッタ星域会戦が開戦する。

左翼:ミッターマイヤー
右翼:アイゼナッハ
後衛:ミュラー
予備兵力:ファーレンハイト
前衛:クナップシュタイン,グリルパルツァー

帝国軍は意外な苦戦を強いられていた。

72.マル・アデッタ星域の会戦(後編)

当初は優勢だったビュコックも徐々に劣勢へと変わってゆく。
カールセン戦死。
ビュコック、チュン戦死。
自由惑星同盟軍最後の正規軍艦隊がついに沈む。

73.冬バラ園の勅令

ヤンがイゼルローン要塞に到着。
デッシュ准将がヤンと合流。
その後ムライ・フィッシャー・パトリチェフらが合流する。
イゼルローン要塞にビュコックの訃報が入る。
オルタンスいわく「生きている人間は死んだ人たちの分まできちんと食べなきゃなりませんからね」
ヤンが危惧していたとおり、レベロがロックウェルら一党の手によって暗殺される。
ラインハルトがハイネセンの地に立つ。銀河帝国の皇帝で初めてハイネセンの地に立った皇帝である。
拘束されたロックウェルたちはラインハルトから命じられたファーレンハイトによって処刑された。
ラインハルトはビュコックに敬意を払い、白ワインを手向けた。
ラインハルトはハイネセンにて冬バラ園の勅令を発布。
ラインハルトは同盟が滅亡して初めてその存在を認めたことにロイエンタールはなんと辛辣なことかと評した。
自由惑星同盟は273年の歴史に幕を閉じた。

74.前途遼遠

ユリアンらが地球教本部から持ち帰った記録ディスクの検証に取りかかったが、さしたる内容のものではなかった。
フェザーンと地球教との関係を記したものであった。このディスクの内容を見て改めて地球教は本当に滅びたのだろうか?と考えさせられた一同。
ボリスがフェザーンへ行ってフェザーンの内情やルビンスキーの行方について探ってくるという。
その頃ルビンスキーは50人ほどの使用人を従えてフェザーン市内の隠れ家からオカナガン山地へ身を潜めていた。
(ドミニクもルビンスキーに同行していた)
同盟の政治家オーデッツをそそのかしていたルビンスキー。
ルビンスキーいわくオーベルシュタインとロイエンタールを離間させ漁夫の利を得て、帝国の重臣に成り上がろうという野心を持っているという。
実はドミニクも地球教が本当に滅びたのかどうか気にしていた。
フェザーンからラインハルトの元へ「ロイエンタールに不穏の気配あり」という報告書が届く。
(司法尚書ブルックドルフからの報告書で、のちに1000万人の足を止めた一通と呼ばれる)
ラインハルトはミッターマイヤーではなく、ミュラーを呼ぶ。

75.雷動

朝食を終えたばかりのロイエンタールはミュラーの突然の訪問を受け、ラインハルトが大本営への出頭を求めていることを伝える。
同盟特使オーデッツが流布したデマであり、それにラングが飛びついたのである。
(ルビンスキーがオーデッツにデマの情報を提供した)
身辺調査の結果、ロイエンタールにエルフリーデ(リヒテンラーデのめい)という女の存在が確認される。
調査報告書がラングの手に落ちてしまい、結局ブルックドルフは信用度を利用されただけであった。
ただ、オーベルシュタインはラングの本心を見抜いていたかのように思えました。
ロイエンタールはラングの個人的恨みが原因となって引き起こされたことだと看破していた。

76.祭りの前

夜遅くにハイネセン市内で大規模な火災が発生。
火災の原因は、旧同盟軍が鉱山開発用に民間に払い下げたゼッフル粒子発生装置の誤作動による失火であることが判明。
ロイエンタールの処分は統帥本部総長解任、新領土(ノイエラント)総督としてハイネセンに駐留し、旧同盟領全域の内政・軍事を掌握すること。(尚書待遇)
統帥本部はラインハルトが統率することになった。
幕僚総監:シュタインメッツ
フェザーン警備司令官:ルッツ
一方でイゼルローン要塞内でもラインハルトとの対戦を前に軍備を整える作業に余念がなかった。

77.風は回廊へ

フェザーンにてオーベルシュタイン、ルッツ、シルヴァーベルヒ、ボルテック代理総督が爆弾テロに巻き込まれる。
シルヴァーベルヒはこの時のけがが元で命を落とす。
ルッツの病室には入ってきた看護師クララはのちにルッツの妻となる。
ハイネセン郊外にある精神病院で不審火が発生。(犠牲者の中にフォーク元准将も含まれていたが、ひそかに地球教残党によって連行されていた)
この火災はルビンスキーとド・ヴィリエら地球教残党によるものであった。
ルビンスキーはドミニクにエルフリーデを拉致することを命じる。
先陣を賜ったビッテンフェルト、ファーレンハイト両艦隊。
ファーレンハイト「今回は、俺が抑え役だな」と言うようにビッテンフェルトの行動の牽制を考える。

78.春の嵐

ファーレンハイトの提案でビッテンフェルトがイゼルローン要塞に降伏勧告の通信を送る。
ロムスキー含むエル・ファシル政府高官らはイゼルローン要塞に避難した。
深夜にユリアンが大声を出していたところにヤンが目覚める。
カリンと口論になったことがきっかけで自分の未熟さを悔いていた。
ヤンとユリアンは夜明けまで語り合う。
ド・ヴィリエはフォークを洗脳してヤン抹殺を指示する。

79.回廊の戦い(前編)〜常勝と不敗と〜

ビッテンフェルトの元へアッテンボローの無礼極まりない通信文が送られ、そのあとメルカッツからも通信文が送られた。
ビッテンフェルトの早まった判断によって戦火が開かれ、回廊の戦いが開戦する。
ファーレンハイト艦隊も後に続いて進軍するが、ラインハルトへの報告もせず勝手に戦端を開いたビッテンフェルトが責任を取ってくれるならそれでも良いと判断。
回廊内に引きずり込まれたファーレンハイト艦隊が思いの外苦戦を強いられていたなか、メルカッツが空戦隊を出撃させる。
スパルタニアンで出撃したカリンはいつの間にかユリアンを意識していたことに気づく。
ファーレンハイト「この戦法…メルカッツ提督か…。よろしい、本懐である。」
メルカッツ「さすがだな、ファーレンハイト。だが…」
ファーレンハイト戦死。

80.回廊の戦い(中編)〜万華鏡(カレイドスコープ)〜

ラインハルトの元へイゼルローン要塞で戦端が開かれたことが報告される。
一旦ヤンも要塞内に撤退した。
カリンはワルキューレ1機を撃墜して帰還した。
シェーンコップ「おてんば娘に乾杯!」
ファーレンハイトを元帥に昇格。
ブリュンヒルトに乗艦して艦隊指揮を取っていたミッターマイヤーがベイオウルフに移艦する。
シュタインメッツ戦死にともない、ヒルダに幕僚総監の任に就かせる。

81.回廊の戦い(後編)〜大親征の終幕〜

混戦が続く中、ミッターマイヤー元帥戦死の報告が入るが、それは誤報でミッターマイヤーは危機一髪のところで助かる。
御前会議においてシュタインメッツが元帥への昇格とヒルダが中将待遇で大本営幕僚総監に任命する旨が発表された。
ラインハルトがほとんど食事に手を付けないのでヒルダやエミールはまた体調を悪くしているのでは、と案じている。
ビッテンフェルト艦隊との混戦のさなか、フィッシャーが戦死しヤン艦隊に深刻なダメージを与えた。
ヤンは艦隊運用の名人であるフィッシャーを失ったことで、これ以上帝国軍と長期に渡る戦闘は維持できないと悟った。
その頃、帝国軍内でもラインハルトが原因不明の過労によって一時休戦せざるを得なかった。
ついに帝国軍は撤退を余儀なくされ回廊の外へ後退していった。
激戦の疲労によってフレデリカも発熱を引き起こす。
ラインハルトからの通信で、停戦と会談を求めてきた。
申込みの即答をしなかったのはヤン艦隊全員が疲労がピークに達していてそれどころではなかったからである。

82.魔術師、還らず

ヤンとの会談を申し込んだ理由をラインハルトは「…キルヒアイスが諌めに来たのだ。」
同行を希望する士官が何人か立候補したが、まずパトリチェフが立候補したことで決定。ほか、ブルームハルトとスールとエル・ファシル政府高官ら。
ヤンがイゼルローン要塞を離れたのとほぼ同じく、ボリスからフォークがヤン暗殺を企ててイゼルローン方面へ向かっているという情報を話した。
急いでヤンと合流するべくユリシーズを含む6隻の艦艇でヤン一行を追跡した。(シェーンコップ、ユリアン、マシュンゴ)
フォークが乗船していた武装商船に帝国軍の艦艇2隻が発泡し、フォークは命を落とす。
実は帝国軍の艦艇が地球教残党が乗っていた。
ラインハルトの元へ向かう際に護衛として随行すると言ってきて、あいさつをしたいので艦に接舷したい旨を申し出てきた。
レダⅡに乗船してきたのは5人で、まずロムスキーが銃殺される。
ところが次々と艦内に乗り込んできて壮絶な銃撃戦となる。
パトリチェフ「…よせよ。痛いじゃないかね。」
パトリチェフはヤンの盾になって応戦するが、命を落とす。
待機していたもう1隻は駆けつけたユリシーズによって撃沈される。
安全な場所を探すため艦内をさまよっていたヤンがかすかに声がしたのを感じる。
ところが向こうから現れたテロリストの一人に発見され、放った一発がヤンの左脚を撃ち抜いた。
「…ずいぶんと血が出るものだな…。もっとも…私が今まで流させてきた量に比べればささやかなものだ…」
「…こんなところで…我ながら情けない…。奇妙だな…。血がこれだけ流れ出せば体重は軽くなっているはずなのに。何でこんな体が重いんだ?」
「あれ!?…どうも…格好が良くないな…。」
「やれやれ…ミラクル・ヤンが血まみれヤンになってしまった…」
「ごめんフレデリカ。ごめんユリアン。ごめん、みんな…」
ヤンが地球教残党の手によって暗殺される。

83.祭りの後

ユリアンは艦内を探し回っていると、ヤンを発見した。
ヤンの遺体を見つけたユリアンはショックのあまり崩れ落ちてしまう。
残っていたテロリストに遭遇したユリアンは狂ったように襲いかかり、マシュンゴに止められる。
マシュンゴの「このまま床に座らせておくんですか!!」のひと言でようやく我に返る。
ブルームハルトは救出に来たシェーンコップに看取られ息を引き取った。
スールは重傷ながら一命をとりとめた。
だが、ロムスキーら独立政府高官らの遺体は収容しなかった。
ヤン亡き後の対応について協議した結果、アッテンボローは政治的指導者にフレデリカを提案するもユリアンは反対する。
キャゼルヌらは軍事的指導者にユリアンを推しているが、他の将兵が納得するかどうか分からないと懸念している。
キャゼルヌがフレデリカに政治的指導者に就任してもらうよう要請し、受諾される。
キャゼルヌとシェーンコップに呼び出されたユリアンは革命軍司令官への就任を申し渡された。
困ったユリアンはフレデリカに相談するが、フレデリカも答えは同じで引き受けたら、と促された。
ムライはユリアンにイゼルローン要塞にいる不平分子や動揺している連中を引き連れて出ていくことを伝える。
脱落者の汚名を着ることを引き受けてくれたということである。

84.失意の凱旋

アッテンボローとユリアンがポプランの部屋に入るがアルコール漬けになって泥酔していた。
ヒルダはヤンが暗殺されたとラインハルトに伝えると、あまりのショックによろけてしまう。
ラインハルトからヒルダにそばにいてもらいたいと言われた時、ヒルダが「ばかばかしい。私は今、何を期待したのだろう?」と答えたのはどういった心境からか。
イゼルローン要塞にミュラーが弔問に現れ、フレデリカやユリアンと対面。
統帥本部総長から新領土総督に就任したロイエンタールがハイネセンへと向かった。

85.遷都令

シルヴァーベルヒ爆殺事件の犯人を逮捕したラングは功績を認められ、内国安全保障局長兼務のまま内務省次官に就任した。
褒賞金も下賜されたが、フェザーン福祉局に全額寄付をした。(ラングは下級官吏の頃から育英事業や福祉に匿名で寄付していた)
ルビンスキーとラングが水面下で密談していた。
ルビンスキーがエルフリーデの画像を映し出すと、ラングの表情が強張った。
フェザーン代理総督のボルテックが逮捕・拘禁されるが、獄中で服毒自殺を遂げたと公式では発表された。
(ただし、真相は食事の中に毒が盛られており毒殺された)
ルビンスキーはラングに無実の男を消させるのが目的だった。
エルフリーデとロイエンタールの子供はルビンスキーの隠れ家に拘禁されていた。
ルビンスキーが苦しそうに悶ていた。発作の間隔がだんだん短くなってきた。
オーディンからフェザーンへの遷都が正式に発表され、ケスラー率いる憲兵隊もフェザーンへ向かうことになり、オーディンに残留するのはメックリンガーのみとなった。
ラインハルトの元へトリューニヒトから仕官の願い出が届いた。
新領土総督府高等参事官の職を与える。

86.八月の新政府(ニュー・ガバメント・イン・オーガスタ)

ハイネセンに来たボリス、マリネスク、ウィロックは市内でド・ヴィリエら地球教残党の姿を目撃するが、あくまで民間人になりすましていた。
ド・ヴィリエらを尾行していたボリスたちは、彼らがトリューニヒトの旧宅へ入っていくのを目撃します。
食堂にいたユリアンにカリンがクロイツェル家伝統の疲労回復薬を差し出す。
ユリアンになぜイゼルローン要塞を出なかったの?という問いに対し、フレデリカを尊敬していて何か力になりたいからだと打ち明ける。
リンツの提案で「イゼルローン共和政府」という名称に決定する。
そしてフレデリカがイゼルローン共和政府の初代元首に就任する。

まとめ

新銀河帝国が成立し、物語は新展開を迎えました。

そしてユリアンもカリンと出逢ったことで青年として成長を遂げていくことになりました。